相続事件で弁護士は法律相談で法的なアドバイスをし、ご本人の代わりに他の相続人と話合いをしたり調停や裁判等を進めます。
相続はお金の問題なので、親しい身内に対して言いにくいことを言わなければなりません。相手の方が弁が立つと太刀打ちできません。赤の他人ではないところがかえって言いたいことが言えないことにもなります。弁護士を通じた交渉の方が直接言い合うよりも感情的な対立を少なくします。このサイトに限らず相続に関する一般的な知識はネットや本で得ることかできます。しかし、実際の相続では一つ一つ違うことかあるので一般的な知識・情報だけでは適切な判断ができません。まず、一度、相続の法律相談を受けていただき、それから相続に関する事件を依頼するかどうかを決めてください。自分でやるよりも弁護士に依頼した方が精神的にずっと楽です。相続人の間で遺産分割について争いがあって話がまとまらないとき、遺留分を行使したいとき、遺留分を行使されたとき、その他相続について悩んでいるときはどんなことでも早めに法律相談を申し込んでください。一部の事務所のように相談をしたら契約を迫ることもありませんし、相談をしただけで依頼しなくても大丈夫ですからお気軽に申し込んでください。
まず、お亡くなりになられた方(被相続人)、相続される方(相続人)の範囲、遺産の内容や遺言書の有無などを法律相談でお聞きします。分かっている範囲で不動産や預貯金通帳などの資料を確認しておいてください。葬儀費用なども問題になり得るので領収書等や、その他、相続に関係しそうな書類は全て捨てないでください。また、亡くなった方の戸籍を遡るのは大変な作業ですが、弁護士が代わりに戸籍を集めることもできます。
相続事件を受任した場合は、私が依頼されたご本人の代理人として、他の相続人の方々と話合いをします。話合いによる解決ができそうもないときは、家庭裁判所に遺産分割の調停を申立て、調停でも私がご本人の代理人として手続を進めます。遺産分割調停でも合意できなければ、最後は審判という裁判と同じような手続きで強制的に解決することになります。どの段階であっても常に依頼者ご本人と連絡を密にして手続を進めていきますので、本人の知らないうちに決まっていたなどということは絶対にありません。
相続の問題が解決した後に、不動産の登記手続が必要な場合は、当事務所でいつも依頼している信頼できる司法書士に頼むことができます。相続税の申告についても、私がいつも依頼している信頼できる税理士に相談することができます。お気軽にお申しつけください。もちろん、既に司法書士や税理士を知っているときはその方に依頼してください。
相続の法律相談料金は、初回の相続法律相談に限り、とくに時間制限を設けずに5,000円(消費税含む)の料金です。普通は1時間程度の法律相談になることが多いですが、一時間で法律相談が終わりということではありませんので時間を気にしないでお聞きになりたいことを質問してください。2回目以降の法律相談は,30分当たり5,500円(消費税含む)の相談料になります。 平日は夜間も法律相談を行っています。仕事帰りに相続の法律相談を受けることもできます。法律相談電話受付は、土日休日は留守電による受付となります。録音していただければ、月曜日にこちらから電話いたします。なお、法律相談の後に事件を受任した場合は、既にいただいている法律相談料の金額を着手金から差し引くことにしていますので、結果的に法律相談料は無料と同じになります。
相続権があるのは、亡くなった人の、配偶者、子供、直系尊属(亡くなった人の両親や祖父母のこと)、兄弟姉妹です。この中で、配偶者は常に相続人になりますが(民法890条)、子供、直系尊属、兄弟姉妹は、この順番で相続人になります(民法887、889条)。つまり、亡くなった方に子供がいれば子供だけが相続人となり(887条1項)、直系尊属や兄弟姉妹は相続人となりません。子供がいなかった場合は(後で述べる孫などの代襲相続人もいない場合に限ります)、直系尊属が相続人となり、兄弟姉妹は相続人になりません(889条1項)。民法の条文上はもっと細かく決められていますので詳しくは法律相談を受けてください。なお、相続のときは亡くなった方の戸籍を子供の頃まで遡って相続人を調べるものですが、昔は養子縁組が多かったのでとくにご高齢の方の場合は注意が必要です。
亡くなった方と入籍していない内縁の妻には相続権がありません。相続権のある配偶者とは、法律上の妻、つまり戸籍に妻と記載されている者を意味するのです。内縁の方に遺産を残すためには生前に、被相続人が遺言、生前贈与、生命保険受取人指定などを利用することが大切です。 なお、内縁の亡夫に他の相続人がいない場合には、特別縁故者として財産を取得することが可能です(958条の3)。
相続分は誰が相続人になるかによって違います(900条)。 配偶者と子供が相続人になる場合は、配偶者が2分の1、子供が2分の1(子供が何人いても子供全体で2分の1)です。 配偶者と直系尊属が相続人になる場合は、配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1です。 配偶者と兄弟姉妹が相続人になる場合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1です。 配偶者がいない場合は、子供又は直系尊属又は兄弟姉妹が全てを相続します。 子供や直系尊属や兄弟姉妹などの相続人が誰もいない場合は、配偶者が全てを相続します。 非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1としていた民法900条4号但し書きの前半部分は最高裁判例を受けた法改正により削除され、平成25年9月5日以後の相続について適用されます。 兄弟姉妹のみが相続人であるときは、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(半血の兄弟姉妹)は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹(全血の兄弟姉妹)の2分の1とされています(900条4号)。兄弟姉妹のみが相続人であるときは、遺産の全体についてこの様に分けて、半血どうし、全血どうしは平等に分けることになります。 また、昭和50年代に相続分の割合が大きく変わりました。そのため、それ以前の相続も関係している場合には、その点も考慮する必要があります。
子供や兄弟姉妹が、親よりも先に亡くなっていた場合に、その既に亡くなっている子供や兄弟姉妹の子供(つまり孫や甥や姪)が相続できるとする制度です。(887条)。887条2項には、「被相続人の子が、相続開始以前に死亡したとき、又は891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りではない。」とあります。最後の部分は、たとえばX(養子)にはAという子供がいて、その状態でY(養親)と養子縁組したとします。その後、XにBという子供が生まれてから、Yが死亡した場合、養子縁組の日からXとYは法定血族関係に入るので、縁組後に生まれたBは直系卑属ですが、縁組前に生まれたAは直系卑属ではない、代襲相続はできないということになります。
養子は、実の両親の子供であり、同時に、縁組の日から養親の子供になりますので(809条)、両方の相続人となります。ただし、特別養子の場合は、実の両親との親族関係は終了しますので(817条の2)、実の両親の相続人とはなりません。
被相続人に対して、虐待、重大な侮辱、その他の著しい非行があったとき、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができます(892条)。廃除されると相続権を失います。また、遺言で廃除することもできます(893条)。「廃除」は要件が難しいのでより簡単な方法としては、遺言を利用して他の相続人に遺産を残すことが出来ます。ただし、遺留分(1028条)の制度がありますので相続分を完全にゼロにすることはできません。
被相続人の財産に属した一切の権利義務が相続の対象になります(民法896条)。具体的には被相続人(亡くなった方)の不動産、預貯金、株式、投資信託などの有価証券、債権、著作権等のプラスの財産の他に、債務(借金など)の全てを相続することになります(包括承継)。
受取人の指定によって異なります。受取人が指定されている場合、生命保険金は遺産に含まれません。 生命保険の受取人が特定の人と指定されている場合は、その人固有の財産となるので遺産分割協議の対象から外れます。 生命保険の受取人が、亡くなった方自身(被相続人)とされている場合は、保険金請求権がいったん被相続人に帰属し、それが相続されると考えられるので、遺産に含まれることになります。
通常、退職金は相続財産に含まれません。公務員が亡くなったときの退職金は、法律によって受け取る人や順位が定められています。企業の退職金も、内規や就業規則、退職金支払規程などの社内規則によって、受け取る人や順位が定められています。どちらの場合も、退職金は遺産ではないとされています。
墓地や位牌などは祭祀(さいし)財産と呼ばれ、金銭的な価値のある相続財産とは区別されています、相続財産には含まれません。墓地や位牌などの祭祀財産は、相続人が引き継ぐとは限りません。祭祀財産は民法897条により、まず、被相続人(亡くなられた方)が指定した人が引き継ぐとされています(墓地などの帰属は遺言状で指定されることがあります)。指定された方がない場合は、慣習にしたがって決めることになります。
お香典は遺産ではありません。お香典は、葬式費用の一部を多くの人で負担するという相互互助の精神に基づく金銭の「贈与」と考えられています。ですから、お香典は、まず葬式費用に充当すべきでしょう。お香典の贈与を受ける人は、通常は葬式を執り行う「喪主」になることが多いです。
父が亡くなりました。財産はなく借金ばかり残されました。借金も相続するのですか? はい。相続は「被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」(896条)ので、プラスの財産だけではなく、マイナスの財産、つまり、借金も相続してしまいます。借金ばかりを残されたときは、遺産に手を付けずに3カ月以内に相続放棄の手続をすれば借金を引き継がないことができます。
30年ローンでマイホームを買ったばかりなのに夫が死亡してしまいました。住む所がどうなるのか不安です 住宅ローンは、債務者が亡くなった場合に備えた生命保険に加入することが条件となっていますので、通常、債務者が亡くなると住宅ローンの残りの債務は生命保険で支払われローンが無くなります。したがって、住む所は維持できるものです。住宅を購入したときの書類を確認してみましょう。そのうえで住宅ローンの銀行に連絡します。
遺産の中にアパートなどの賃貸中の不動産がある場合、遺産分割協議が決まるまでの間も家賃が発生してきます。この家賃は、遺産そのものとは区別され、家賃は各相続人が相続分に応じて分割して取得するというのが判例です。実際には、遺産分割協議の中で、それまでの家賃の帰属を決めることもよくあります。
遺言が無い場合は、全相続人で遺産分割協議をして、それを基にして銀行預金を解約したり、登記手続をすることになります。この「全相続人」の範囲を明らかにするために、被相続人が未成年のうちから亡くなるまでの間における連続した戸籍謄本・除斥謄本を揃えることが必要になるのです。 少なくとも子供を作ることが可能である年齢から、亡くなるまでの期間の戸籍一式を揃える必要があります。最後の戸籍から段々と古い戸籍に遡っていくのですが、そのためには戸籍謄本に書かれている情報を読み取る必要があります。これは慣れないと、結構大変なものです。また、後に、再び同じ戸籍(除斥)謄本が必要になることがありますので、原本を提出してしまう前に必ずコピーを残しておきましょう。コピーがあれば、それと同じものを出してもらえばいいので役所の事務手続が円滑になります。この点は新しい制度もできたので少し便利になりました。 弁護士の仕事では、戦前の戸籍まで調査することは普通にありますし、場合によっては明治時代の初期にまで遡ることもあります。そのころの戸籍に載っている方は江戸時代の生まれです。関東大震災や空襲(東京大空襲や横浜大空襲など)のために戸籍が失われ、それ以上は調査不能となる場合もあります。
親戚が亡くなり、その両親も子供も兄弟もいないという場合があります。そういう相続人がいるかどうか明らかでない場合は、相続財産管理人が選任されます(952条)。そして、相続財産管理人が、相続財産を調査し清算します。 その手続のときに、「被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者、その他被相続人と特別の縁故があった者」が家庭裁判所に請求すると、一定の財産を与えられることがあります。これは結構、可能性があるものです。それでも残った財産は、最終的には国庫に帰属することになります(959条)。
法律相談の予約は事務所にメールするか電話して下さい。時間を気にしないですむメールが便利です。相談を希望される方のご都合と弁護士の予定を合わせて調整をします。電話でお気軽にお問い合わせください。平日の午前10時から夕方5時までが電話の受付時間です。昼休みや休日、夜間は留守番電話に録音してください。こちらから電話いたします。
弁護士 安田英二郎
弁護士になって30年,市民,県民の多くの事件を扱ってきました。お気軽に相談してください。初回相談料は,5,000円(税込み)の定額です。
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